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CRM/SFA 導入事例担当者1人、3カ月で1万レコードを完全移行。
Salesforceの環境をコスト1/3でZoho CRM にそっくり再現。

ツールを乗り換えたいけれど時間がない、担当者が1人しかおらずしかも兼務状態、というのは、中小企業がCRM/SFAツールを導入する際の"あるある"だ。建設業界向けSaaSを提供するスタートアップ、SORABITO(ソラビト)株式会社もこのような状態で移行した。

SORABITOは営業支援と顧客情報管理を目的にSalesforceを契約していたが、活用しきれない機能とコストが重くのしかかり、別ツールへの乗り換えを意思決定した。ツール選定や現場への浸透期間も考慮すると移行期間は実質3カ月というタイムリミットに対して担当者は1人、1万を超える大量の情報(レコード)を引っ越しすることになった。

Zoho CRM のオンボーディングサービスをフル活用し、旧環境をZoho CRM でそっくり再現することに成功。1/3という大幅なコスト削減にもつながった。担当した社長室の加藤夕子氏に話を聞いた。

「問い合わせの対応一つとっても、Zoho 全体でワンチームとなって親身になって対応してくれる印象です。安心して相談できると感じています」

SORABITO株式会社 社長室
加藤夕子氏

― はじめにSORABITO株式会社について教えてください。

加藤氏:建設会社、建設機械レンタル会社などに向けたさまざまなデジタルソリューションを提供しているIT企業です。実家が建設業を営んでいる現会長青木隆幸が2014年に創業しました。
「建設機械レンタル会社」と聞いてもピンと来ない方も多いかもしれませんが、実は建設現場にあるブルドーザーや油圧ショベル、クレーンなどの多くは、建設会社が建設機械レンタル会社からその都度借りているものです。

当社はまだまだアナログが多い建設関連業界のさまざまな業務をペーパーレス化し、業務効率化を図る支援をしています。例えば、サービスのひとつである「i-Rental 注文」では、建設機械レンタル会社・建設会社双方の注文・返却業務を効率化することが可能です。また、建設機械レンタル会社で必須の点検業務を効率化し、紙が主流であった点検表や修理伝票をペーパーレス化する「i-Rental 点検」のほか、建設会社向けには、建設現場における安全点検業務を効率化する「GENBAx点検」なども展開しています。

Zoho CRM は必要機能を全てカバー。トライアルで「これはいける」

― Zoho CRM を導入する前に抱えていた課題、移行の経緯を教えてください。

加藤氏:当社は建設関連業界のDX化を推進することを目的として、さまざまな事業を展開していますので、建設会社や建設機械レンタル会社以外にも建機にまつわる取引先の担当者情報などを管理する必要があり、Salesforce社のSales Cloudを使ってきました。発生した商談を成約までフェーズ管理し、メールも配信しています。顧客情報をきちんとツールに入力しているのが弊社の特徴で、情報は1万を超えていました。

ただ、Salesforceは高機能なため専門的な知見も必要であることに加え、相応にコストも高く、スタートアップにとってはややぜいたくなツールでもあります。「良いツールだけれど高いよねぇ。もう少しコストを抑えられないかな」という悩みがずっとありました。そんな折、Salesforceに詳しいメンバーが"卒業"することになり、せっかくのリッチなツールも十分なメンテナンスができなくなっていました。
こうした経緯から、「もう少しライトなツールも選択肢に加えていいのでは?」という話が持ち上がったのが、2023年8月です。Salesforceの契約更新タイミングが2024年1月半ばであったこともあり、それまでの間に新ツールへの移行を完了させる、というプロジェクトがスタートしました。

移行先の選定に当たっては、Webでの情報収集のほか、ツールに詳しいメンバーへのヒアリングも行い、kintone、HubSpot、Zoho CRM の3つを候補にすることにしました。ツールは他にもありますが、選定のために時間もリソースもかけられなかったこともあり、この3製品で比較しました。

― 3つの候補の中からZoho CRM を選んだ決め手は何だったのでしょうか?

加藤氏:決め手の一つは、機能面です。Salesforceで行っていた顧客管理、商談管理、メール配信を全て代替できるツールであることが必須でした。二つ目は、Salesforceの価格を超えないこと、そして、三つ目は短期間で操作をマスターできることでした。ツール選びから運用開始まで3カ月くらいしか時間がない中で、全てのメンバーが業務に支障なく使えるようになるかという点は重要でした。

まず、HubSpotは、システムの思想がSalesforceとはかなり異なっていたため、「これを3カ月という短期間で社内に定着させるのは難しいだろう」ということで候補から外れました。
もう一つの候補だったKintoneは、コスト面では非常に優秀でした。機能面についても時間をかけさえすればSalesforceに近いユーザインタフェースを構築できる可能性も十分ありましたが、いかんせん私たちには構築の時間がなく、断念することになりました。

Zoho CRM は、Salesforceと似た構造でした。実際にトライアルしてみて、機能面だけでなくUIも分かりやすく「これはいけるな」という手ごたえを得られたのも大きかったですね。

Salesforceで行っていたことをそのままZoho CRM で再現

― 3カ月という短期間での移行でしたが、どのような体制で進めましたか?

加藤氏:Zoho CRM への乗り換えに関しては、基本的に私が1人で担当しました。とはいえ、私は情報システム部門ではなく、社長室の所属。当社の社長室というのは“なんでも屋”の一面もあり、今回のツール移行に関してそれだけに専念させてもらえたのでなんとかやり遂げられたのだと思います。
まずツール選びからスタートして、次に要件定義および構築、最後にレコードの移行を行いました。

― Zoho CRM に移行して約半年が経ちました。現在のZoho CRM の活用について教えてください。

加藤氏:何らかの形で営業担当者がお客様とコンタクトをとったら、まず「商談」を作成します。そして、実際の商談中にどのようなやりとりがあったかという情報を全て記録し、商談が進み始めたら受注や失注までのフェーズ管理を行います。使い方としては、弊社がSalesforceで行っていたことをそのままZoho CRM で再現したという感じです。

さらに、Zoho CRM へ乗り換えて便利になったのが、Zoho Forms と連携したフォームの活用です。当社のウェブサイト上では、サービスごとに問い合わせフォームを設置しています。展示会などに出展した際に来場者の方にアンケートに答えていただく際もZoho Forms でフォームを作成しています。これらの情報がZoho CRM に自動で入ってくるのはありがたいです。また、当社の製品を導入していただいた後に行う定型のやりとりもZoho Forms で作成しています。

Zoho CRM のクライアントスクリプトや関数機能を活用し、Salesforceで行っていた商談管理の環境を再現した。

― 加藤様ご自身はZoho CRM のどのようなところに魅力を感じていますか?

加藤氏:画面の読み込みに全くストレスが無い点は特に魅力的ですね。以前のツールは画面遷移時の読み込みにかなり時間がかかるという問題がありました。いったん情報が表示された後、スクロールする度に読み込みが必要で、それが完了するまでは「Ctrl+F」で画面内検索をすることもできませんでした。うっかり別の画面に遷移してしまうと、また一から読み込みのし直しになったり……Zoho CRM への移行後はこうしたストレスは皆無になりました。

― Zoho CRM へ切り替えてみて、社内の反響はいかがでしょう? 新ツールに対して拒否反応などはありませんでしたか?

加藤氏:抵抗や拒否反応はなく、「違和感無くスムーズに移行できた」という声が多かったですね。おそらく、当初私が「ツールを変えます。コストダウンも図ります」とアナウンスした際、多くの社員はZoho CRM に期待していなかったと思うのです。
それにもかかわらず、実際に使ってみたら、機能面は十分だし、おまけに大幅なコストダウンも達成できたわけです。ちなみに、コストは旧環境の1/3まで削減できています。

45日間オンボーディングサービスで疑問を解決

― 購入から45日間オンラインで設定のアドバイスを受けられる「Zoho CRM オンボーディングサービス」をご利用いただきました。

加藤氏:オンボーディングサービスを利用したのは、短期間でZoho CRM に対する理解を深めなければいけないという危機感からでした。利用できるものは何でも利用する、という感じです(笑)。

例えばZoho CRM には「承認プロセス」や「ブループリント」、あるいは「ワークフロー」といった自動化機能がありますが、どれも一見似通っているため、「それぞれどう違うのだろう?うちの場合はどれを使ったらいいのか」という疑問が浮かび、それはヘルプサイトだけでは解決できませんでした。こうした具体的な疑問をオンボーディングサービスの担当者から一つひとつ解説してもらうことで、Zoho CRM 活用の勘所がつかめたような気がしています。

― ツール導入後のサポート対応はいかがでしょう?

加藤氏:問い合わせへの対応などを通して感じたのは「Zoho ってすごく“ワンチーム”でやっている会社だな」という印象です。私は1ユーザーですが、なんだか応援したくなります。
問い合わせの対応一つとっても、他のベンダーであれば「この質問の対応はA部門」、「あの質問の対応はB部門」というように誰が対応しているか分からないことが普通です。でもZoho にはそれがなく、Zoho 全体でワンチームとなって親身になって対応してくれる印象です。名前が分かるサポート担当の方がいるくらいです。そんなところが信頼でき、これなら安心して相談できると感じています。

― 今後のZoho CRM を使って実現したいこと、展望をお聞かせください。

加藤氏:今は商談管理での活用がメインで、そこから先はまだエクセルや他社ソフトを使っている状態です。今後は見積書や請求書の発行まで全てZoho 製品でカバーできるようになるといいなと思います。

「Aという機能を実現するためにはこのツール、Bという機能を実現するためにこのツール」、というように、複数のITツールを併用しているケースは当社に限らずよくあることだと思います。しかし、やっぱり同じツールでそろえた方が管理はしやすいですからね。

― Zoho CRM の導入を検討している方へメッセージをお願いします。

加藤氏:弊社のように、Salesforceに代表されるCRMのリッチな機能やカスタマイズ性を使いこなせておらず、コスト削減の必要性も感じているのであれば、Zoho CRM は非常に強くお勧めできます。
Zoho CRM はSalesforceと似たような画面も手軽に構築できるので、短期間で抵抗なく乗り換えられるのではないでしょうか。
両社の違いは、むしろ製品以外の部分。Salesforceの場合、私たちユーザーが何か分からないことがあった場合はすぐに電話で回答してくれますが、それは高いサポート料金を払ってる場合に限ります。Zoho の場合、問い合わせは基本的にメールベースとなりますが返事は数日で必ず返ってきます。これは好みの問題ですが、私自身は、何かわからないことがあると自分で検索して解決策を調べることが苦にならないタイプですし、文字でやり取りを残したいので、その点に関してはZoho が肌に合っていたのだと思います。
Zoho は世界中で展開されており、コミュニティでユーザー同士による活発なコミュニケーションがなされているため、そこから解決策をいただくことも多いです。みんなで試行錯誤している感じが「すごくいいな!」と思います。

SORABITO株式会社

  • 所在地:東京都中央区日本橋茅場町1丁目9番2号 第一稲村ビル8階
  • 業種:IT・情報通信
  • 従業員数:35名
  • ビジネス:BtoB
  • 事業内容:建機レンタル会社向けDXサービス「i-Rentalシリーズ」、建機会社向けDXサービス「GENBAx点検」等の提供
  • 創業:2014年
  • URL:https://www.sorabito.com/

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