長期的な成長に向けて標準化する
多くのビジネスシーンに当てはまる「パレートの法則」は、営業部門も例外ではありません。
ほとんどの企業における売上高の大部分は一握りの優秀な営業担当者がもたらします。
それは当然のことのように思えますが、もし彼らが転職をしてしまったら、売上はどうなるでしょう?
残った営業担当者のパフォーマンスを上げることで、失われた売上を回復できるでしょうか?
このような状況で、営業担当者が持つ個々の能力や人脈に頼ることは、ビジネスの成長を阻害する可能性も。
だからこそ、時間をかけてすべての営業担当者のパフォーマンスを向上させる
標準化されたプロセスを構築することが重要になってきます。
これこそが、リードを顧客に変えるためにチームが取り組むべき営業プロセスなのです。
営業プロセスを
構成するものとは?
理想的なリードの特定から有料顧客への転換まで、ビジネスによって異なる
営業プロセスのステップ。しかし、
右の4つの要素はどのようなビジネスにおいても変わりません。
標準的な7ステップの営業プロセス
ここで、自社のビジネスのニーズに合わせて作り変えることができる、
標準的なフレームワークを見てみましょう。
この7つのステップはビジネス全体でモデル化できる、効果的な営業プロセスを構築するための
一般的なアプローチ。つまり、コンバージョンを向上させ、収益を増加させるものです。
製品やサービスについて調べつくす
当たり前のように聞こえますが、何かを売るための最初のステップは、その商品・サービスについてできる限り調べることです。
特に顧客のニーズが変化している今、営業担当者は売り込む製品やソリューションについて深い知識を身につける必要があります。
製品について学び、開発者やプロダクトマネージャーと協力して、その幅広い使用例や落とし穴を調査。そうすることで、あなたがターゲットとする企業にとって大きな魅力となる、ニッチな機能にも気づけます。
このステップのテーマは、自社のソリューションと競合を比較すること。
自社のソリューションは競合と比べてどのような位置づけにありますか?
どこが優れていて、どこが劣っていますか?
このように「自社のソリューションに何ができて何ができないか」を知ることは、
顧客の反論に対処し、競合他社よりも自社製品を優位に立たせるために欠かせません。
理想的な顧客のプロファイルを構築する
適切な見込み客を見つけるために動き出す前に、
「(自分のビジネスにとっての)理想的な顧客」を定義する必要があります。
これは、既存の顧客に関する実際のデータに基づいたものでなければなりません。
それにより、どのような顧客に焦点を当てるべきかが明確になります。
- 既存の顧客データを活用し、
幅広いバイヤーペルソナの輪郭を描く。 - 自社のソリューションが間違いなく解決できる課題を抱える企業や業界をターゲットにする。
- 競合がターゲットにしている購買者の
デモグラフィックやサイコグラフィックの
データを使って、理想の顧客像を絞り込む。 - 理想的な見込み客が集うチャネル、
プラットフォーム、コミュニティを特定する。
リードの生成開始
理想の顧客を正確に把握したら、その顧客に自社の製品に
興味を持ってもらわなければなりません。次のステップは、
インバウンドとアウトバウンドの両方を組み合わせたリードジェネレーション戦略の構築です。
さまざまなチャネルを活用する
- ウェビナー
- Google広告
- ソーシャルメディア
- 電子書籍
- フォーラム
チャネルを通して、ターゲットとなる顧客とつながれます。
しかし、外に目を向ける前に、まずは内側に目を向けることも大切です。
具体的には、自社のサービスによって大きな利益を得た既存の顧客に接触し、紹介を依頼します。
なぜなら「紹介」は、信頼関係から生じるものであり、
新たなリードを発掘する最も効果的な方法の一つだからです。この紹介を利用することで、
販売サイクルが短縮され、アップセルが容易になり、顧客の維持期間も長くなります。
集めたリードを最大限に活用するためには、適切なCRMソリューションを導入。
リードの獲得と育成を支援することで、リードを有料顧客に転換する可能性を高めましょう。
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リードを簡単に獲得
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リードをフォローアップし、購買に結びつけるには相当な時間と労力がかかるもの。
見当違いのリードに焦点を当ててしまっては、
コンバージョンの見込みが高いリードのフォローがおろそかになり、収益に影響を与えてしまう可能性も…。
これを回避するために、次のような一般的なフレームワークが活用できます。
- 「BANT」
- 「FAINT」
- 「CHAMP」
ただし、考慮すべきことはすべてのリードで共通です。
適切な適合性
リードが自社の製品やサービスから利益を得るのに適した業界にいるかどうかを評価します。ニーズ
リードが自社の提供するソリューションを
必要としているかどうかを判断します。購買力
リードが購入に必要な意思決定権や予算を
持っているかどうかを検討します。付加価値
現在利用しているベンダーや、検討している
競合他社と比べて、より高い付加価値を提供
できるかどうかを確認します。
リードのニーズを把握する
リードを絞り込めたら、次は、方法と理由を理解します。リード電話をして、彼らのビジネスについて自由に会話をし、彼らの課題をすべて特定しましょう。
会話はカジュアルに、話題の中心を彼らのビジネスに置いて、自社のソリューションが解決できる問題を特定するための質問を時おりはさみます。もしも自社のソリューションが価値を付加できそうにない場合は、パイプラインの焦点を他のリードへ移します。
ソリューションを売り込む
リードのニーズが分かったら、売り込みの準備を始める準備が整いました。
売り込みの準備をする際には、いくつか注意すべき点があります。
- リードのビジネスや業界に合わせて、
売り込みをカスタマイズする。 - プレゼンでは、機能の羅列ではなく、
具体的なペインポイントに対する解決策を提示する。 - 具体的な証拠、例えばケーススタディや
顧客の声(できれば近しい業界や企業の
もの)を提示する。 - ストーリーを語る。力強い語り口は、
より心に響き、相手が話の要点を思い出しやすくなります。 - 最後に、関係するすべての意思決定者に
明確な行動を呼びかけ、力強く締めくくりましょう。
プレゼンテーションの間に反対意見が出てくることも想定し、準備しておく必要があります。
出てくるであろう反対意見を書き出して、回答を用意しておきましょう。
プレゼン中にリードが異議を唱えた場合は、追加の質問をする時間を取り、
相手の意図をよく理解してから返答しましょう。
適切なフォローアップを行う
取引を成立させるには、迅速なフォローアップが不可欠。
電話やプレゼンテーションの後、すぐさまリードに対して、
話題に上ったポイントを強調した要約と、求められた追加情報を送ります。
自社のソリューションについて、ある種の異論に答えられなかった場合は、チームに確認し、
可能性のある解決策を特定し、その異論にも対応するようにします。
フォローアップではリードとの会話がどの程度うまくいったかに基づいて、
見積書や契約書を添付。こうすることで売り込みの際に話したスケジュールに基づいて、
自社が何を期待しているかを明確にできます。
長期的な関係を
構築し、クロスセルやアップセルを狙う
リードに適切なソリューションを提供できたなら、彼らはもう「顧客」。次は彼らが自社のソリューションをどのように利用したかを定期的に確認することが大切です。
彼らはソリューションに満足しているのでしょうか?
技術的な障害など何らかの問題にぶつかったりしていないでしょうか?
もし彼らの体験がポジティブなものであれば、リードジェネレーション戦略に組み込み、新しいリードを紹介してもらいましょう。そうすれば、新たなリードに対して一連の営業プロセスを初めから行えます。
また、顧客が満足したのなら、それは自社が提供する他のソリューションを売り込む絶好のチャンス。ニーズが満たされた彼らは、他のソリューションについてもより前向きに検討するはずです。
CRMで、営業プロセスの効果を最大化
営業プロセスが本当に効果的なのは「予測可能」であるだけでなく、
「すべての営業担当者が再現可能」で、かつ「定量化」できる場合です。
しかし、全員が紙とペン、またはスプレッドシートを使って仕事をしている場合、
これを実現するのは困難。営業プロセスの定義、拡張、
効果測定を簡単に行える最新のCRMソリューションを活用しましょう。
CRMは営業プロセスの最適化に加えて、顧客管理、商談管理、顧客セグメンテーションなど、
幅広い機能を提供。これらすべてがバイヤージャーニー全体にわたって顧客体験を向上させ、
ビジネスにおいて持続的な顧客関係の構築をサポートします。